学部の物理学

2024年4月から、学部の物理学のオンライン授業をします!

2024年4月から1年かけて物理学の基礎的な理論を一通り解説する授業をします!2023年度に初めて実施し、20名以上の方々が参加してくださりました。

授業概要

毎週日曜10時-12時@zoom

月4回(日曜が5回ある月は1回お休み)。

期間中はDiscordで連絡や資料・録画共有,質問対応など。Texで書いた資料を配布します。授業はgoodnotesに板書で行います。

 

アフターケア

 毎日いつでも授業内容に関する質問はもちろん一旦授業に関係ない質問もOK普段の学習で困ったことや気になることがあればぜひなんでも聞いてください授業後内はもちろん授業後も質問対応の時間を作ります。

前提知識

 高校物理、微積分、ベクトル解析、線形代数の基本など。

スケジュール

力学・解析力学(4,5月)

質点の力学(ニュートン力学)では、その後も重要になるいくつかの模型を通じて、運動方程式や保存量の考え方を学びます。より具体的には調和振動子、重力ポテンシャル、連成振動、弦の振動などの系を扱います。

解析力学では、質点の力学で学んだことを、より数学的に洗練された形に書き直します。単に数学的に綺麗なだけでなく、量子力学の考え方の萌芽が生まれていることにも言及します。解析力学は、電磁気学、相対論、量子力学、あるいはその先の場の量子論や弦理論など、どの分野でも用いられています。

電磁気学(6,7月)

場の力学の重要な二つの例の一方をなすのが電磁気学です(もう一つは重力です)。

基礎的な方程式であるMaxwell方程式から出発して、ベクトルポテンシャルやゲージ変換、電磁場のエネルギーや運動量(ポインティングベクトル)、物質中の電磁気学や光学、電磁波の放射など、電磁気学の基礎的な事項を扱います。

ベクトルポテンシャルを用いるさまざまな理由や、その数学的な側面(微分幾何学や代数トポロジー)などにも触れていく予定です。

特殊相対論(8月)

ニュートン力学と電磁気学とでは、座標変換(観測者の取り替え)による振る舞いが異なることが知られています。この齟齬を、電磁気学に合わせる形で解消してできたものがアインシュタインによる特殊相対性理論です。

光速不変の原理と特殊相対性原理に基づいて、ミンコフスキー時空や固有時の考え方、テンソル解析、相対論的な運動方程式とその解析力学などについて解説します。電磁気学も特殊相対論的な記法で書き直すと、より数学的にも洗練された形になります。

一般相対論(9月)

重力による影響を、時空の曲がり具合として幾何学的に記述をしたものが一般相対性理論です。

時空が曲がっていることの影響は、微分の非可換性として曲率というもので表されます。この曲率を用いて、ニュートン力学における運動方程式とポアソン方程式が、それぞれ測地線方程式とアインシュタイン方程式へと書き直されることを解説します。

アインシュタイン方程式をもとにして、球対称ブラックホールを表すシュワルツシルト解や、宇宙の時間発展を記述するフリードマン方程式なども紹介します。

量子力学(10-1月)

質点の力学では、ユークリッド空間(有限次元)上の点(位置や運動量)で状態をとらえ、状態が満たす運動方程式の解を考えていました。これを、ユークリッド空間上の関数全体の空間(無限次元)という、もっと広い空間で状態をとらえよう、というのが量子力学(正準形式)の発想です。別の言い方としては、必ずしも運動方程式を満たさないような経路からの寄与も考える(経路積分形式)とも言えます。

量子力学はなかなか初学者にはとっつきにくいところがありますが、なるべく自然に入門できるよう、工夫したいと思います。

熱・統計力学(2,3月)

以上の分野では、小数の自由度の系で基礎的な変数について時間発展の方程式を立てて解析をしていました。熱力学・統計力学はそれらとやや趣を異にしており、多粒子系など多数の自由度からなる系に対して、巨視的に(統計的に)現れる変数を見出して立てられる理論です。

熱力学の基礎をおさえた後に、それを微視的な自由度から再現する統計力学について、重要な模型を挙げて解説します。ユークリッド化・周期化した量子力学との関係(経路積分)にも触れられればと思っています。

価格と参加手続き

月額料金は学生9,500社会人14,000円です。
手続きは、のボタンからDiscordに参加し、授業というチャンネルをご覧ください。
クレジットカード、銀行振込いずれにも対応しています。

お問い合わせも右のボタンからお願いいたします。

Discordへの参加はこちら:

お問い合わせはこちらから:

Q and A


オンライン大学物理学コースの告知用ホームページに含めるFAQ(よくある質問)の例を以下に示します。

Q1: このコースは初心者でも受講できますか?前提知識は?

A1: このコースは大学の物理学の基礎から学びたいと考えている方を対象としています。高校で学ぶ物理学や線形代数、微積分、ベクトル解析の基本的な知識は仮定されています。気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

Q2:特定の月だけの参加はできる?

A2: もちろん可能です、個別にお問い合わせください。

Q3: お支払い方法は?

A3: Stripeという外部の決済サービスを通じてクレジットカードでの自動サブスクリプションにのみ対応しています。月別の手動でのお支払いや、銀行振込や電子マネー等には対応していません。

Q4: 受講期間中に質問はどのようにして行えますか?

A4: 参加者は専用のDiscordチャンネルでいつでも質問できます。また毎回授業中や授業後に質問の時間を設けます。演習問題を解いてみたのでフィードバックが欲しい、なども気軽に聞いてください。


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